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iCONM ラボ

松村ラボ

ラボ長/主幹研究員
松村 保広

松村 保広

国立がん研究センター、先端医療開発センター、新薬開発分野、分野長

研究概要

そもそも、がんは遺伝子病なのだろうか。従来からの抗がん剤や昨今の分子標的薬の現状をみると、画期的な効果と謳ったところで、そのうちに効かなくなる。それはまさに、がんの性格が変る、すなわち、遺伝子レベルでの多様な変化がおきる。がんは「遺伝子病」というよりも「遺伝子がぐじゃぐじゃになった」病気である。故に、がん細胞そのものを破壊する方法こそ、がん治療法の基本だと考える。抗体療法はADCCなど、抗体のがん細胞への付着に端を発する生体内のNK細胞により、がん細胞を死滅させる。また、抗体に抗がん剤などを付加した抗体抗がん剤複合体(Antibody Drug Conjugate: ADC)は選択的に薬剤をがんにデリバリーすることにより、がん細胞を破壊する。

ADCにおいて、1つの抗体に結合しうる抗がん剤の数はせいぜい3~4個までである。その原則を通常の抗がん剤に適応すると、治療効果を得るために数十グラムのADCを投与することになり、非現実的である。よって強力な毒性のある薬剤がADCに選択されるようになった。一方で、タキソールなど通常の抗がん剤はADCには不向きで、EPR効果による受動的ターゲティング方法、すなわちミセルやリポソームなどのナノ粒子に包埋して、がんへターゲティングするという戦略になる。

我々のグループはミセル製剤に抗体を付加した、すなわちpassive とactive両方のターゲティング効果をもつ抗体付加ナノミセルの開発を行っている。我々が樹立した抗Tissue factor抗体をエピルビシン内包ミセルに付加した剤型は近い将来の治験開始をめざしている。

構成員一覧

氏名 職位
Matsumura, Yasuhiro(松村 保広) ラボ長/主幹研究員
Yasunaga, Masahiro(安永 正浩) 副主幹研究員
Koga, Yoshikatsu (古賀 宣勝) 主任研究員
Takashima, Hiroki(高島 大輝) 研究員