iCONM KiDS あいこんきっず

ナノ用語辞典

ワクチン

わくちん
Vaccine

18世紀後半、世界各地で流行を繰り返してきた天然痘。致死率の高い伝染病として大変怖がられていた。しかし、不思議なことに牛の乳しぼりをしていた農婦たちには、感染者が少ないという事実があり、そこに着目したのがイギリスのジェンナー博士。彼は、当時、人間の天然痘とは別に牛の天然痘(牛痘)が流行していたことに注目し、農婦が乳しぼりで牛痘に接触したことが農婦を天然痘から守っているのではないかと考えた。そこで、牛痘に感染した牛の膿を8歳のこどもに接種し、その後、天然痘患者からとった膿をその子に接種することで天然痘を発症するか否かを確かめた。その結果、ジェンナーの予想通り、その子は天然痘に感染せず、牛痘を接種することで、人間の天然痘を予防できることが実証された。この感染症予防の手法は、「雌牛」を意味するラテン語 vaccaに因んで「ワクチン」と名付けられ、様々な伝染病の予防に用いられるようになった。

ここでは、ナノ医療などの世界で使われている用語について紹介します。