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iCONMの Paraiso研究員にGold Medal (MRM2021 ポスター賞)
昨年12/13-16に横浜で開催された Material Research Meeting (MRM)2021にて、iCONMの West Paraiso 研究員がポスター発表し、Gold Medal を受賞しました。これは、最も素晴らしい内容のポスターに授与される賞で、参加総数880題の中から2題のみが受賞したものです。演題は、「siRNAの送達を目的とした新規ネオマイシン含有ポリマーについて」。
ネオマイシンは、アミノグリコシド系抗生物質に分類され DNAまたは RNA の核酸塩基対と相互作用を起こしてタンパク質合成を阻害する抗菌剤です。この核酸塩基対との特異的で安定した結合能力を利用して、ポリマーに固定したネオマイシンによる siRNAの送達を試みた研究です。siRNAは低分子の二本鎖RNAで、特定のmRNAを破壊することができます。
ある種のタンパク質の過剰産生が原因で起きる疾病は数多く知られていて、そのタンパク質の合成に関与する mRNA を狙って破壊できれば、その疾病を治療することができるため siRNA の活用は今注目されています。ただ、大変不安定な化合物であるため、それを体内でどう安定化して患部に届けるかが課題です。この Paraiso 研究員の研究成果は、その課題を解決することに繋がると期待されています。