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ニュース&トピックス

第28回Cross Cultural Eventを開催しました

6月30日、iCONM職員、施設利用者、川崎市や産業振興財団関係者を対象とした Cross Cultural Event(異文化交流会)を開催しました。今回は、iCONM の研究支援専門職員の苅谷遊子さん。東京・新宿と日本文学について紹介しました。

新宿にゆかりのある文学者は、滝沢馬琴や小泉八雲などとても多く、東京大学で学生時代を過ごした夏目漱石は、「吾輩は猫である」の作者でありながら犬派だったといったトリビアも紹介されるなど、大変機知にとんだスピーチとなりました。神楽坂にある文房具屋の老舗「相馬屋」では、それまで和半紙が主流だった原稿用紙を「金色夜叉」で有名な尾崎紅葉の提言により、マス目入りの洋紙にしたことで知られています。また、永井荷風の「日和下駄」では、江戸切図を持った荷風が東京の裏町を歩き、横道に入るなどして風情溢れる市中を描いたものです。NHK大河ドラマ「べらぼう」にも登場する狂歌師・太田南畝も新宿の出身で、新宿中央公園にある熊野神社には彼の銘文が刻まれています。南畝は川崎にも住んだことがあり、多摩川流域に住む人々を描いた著書もあるそうです。

日本文学に馴染みがないと、少々難しい内容だったかと思いますが、文学を通した異文化交流は、これまでにない Cross Culture Event として趣のあるものとなりました。

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