2020 年 9 月 8 日更新

サビーナ・クワダ―博士:脳神経細胞を標的とした薬物送達についてカタルーニャ大学と共同研究に臨む

公益財団法人 川崎市産業振興財団 ナノ医療イノベーションセンター(iCONM)


左)ロドリゲス博士 右)クアダー博士

2018年にクアダー博士がロドリゲス博士と共同で行った研究提案は、ナノ医療の領域における萌芽的研究を支援する日西合同プログラムに採択されており、日本に住むクアダー博士は、日本サイドの研究マネジメントを行っています。本総説は、脳神経細胞(ニューロン)をターゲットとしたナノ医療の最近の進歩をまとめたものです。

https://www.futuremedicine.com/doi/10.2217/nnm-2020-0088

両博士が進める研究は、ニューロンにおける脂質代謝に関わり、食物摂取の調節の他、がん、特に神経膠芽腫の潜在的なニューロンの標的となりうるタンパク質の作用を阻害するナノ医薬品の創出に関するものです。これまでの本題材を扱った総説は、ナノメディシンによる脳ターゲティングに焦点を当てていますが、ニューロンに明確に関係しているものはありません。それゆえに、特に、ラボと臨床でのギャップをうまく埋めることができる薬剤をニューロンに送達するためのナノメディシン設計と戦略にフォーカスしてレビューしたそうです。ニューロンが関わる障害の治療には、次の3つの課題があるとロドリゲス博士は言います。i)臨床的に利用可能な薬物の特異性の欠如。 ii)標的とするのが難しい特定のニューロン集団における特定のタンパク質の関与。 iii)これらの疾患の根底にある分子メカニズムを更によく理解する必要性。これらの課題をクリアーすべく、両博士の研究は続きます。