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社会連携ラボ

アンジェス株式会社

大阪大学の基礎研究を基に1999年に設立されて以降、研究と開発の第1段階を経て、いよいよ商業化に向けた第2ステージを迎えました。当社の主力プロジェクトである足の血流が極度に悪化する重症虚血肢を対象としたHGF遺伝子治療薬については、2019年に条件及び期限付製造販売承認を取得しました。
また、椎間板性腰痛症などさまざまな炎症を抑える核酸医薬「NF-kBデコイオリゴ」や高血圧を対象とした「DNAワクチン」の開発も進めています。

HGF遺伝子治療薬

HGFの遺伝子を投与することで血管を新しく増やす治療法が1995年に大阪大学の森下竜一教授らの研究チームにより発見され、HGF遺伝子治療薬は、血管が詰まり血流が悪くなっている虚血性疾患に対し「血管を新生する」というこれまでにない作用を有する治療薬になる可能性があります。

当社は、重症虚血肢を対象としたHGF遺伝子治療用製品の条件及び期限付製造販売承認を取得しました。これは、標準的な薬物治療の効果が不十分で血行再建術の施行が困難な慢性動脈閉塞症における潰瘍の改善を効能、効果又は性能とするもので、国内では初の遺伝子治療用製品となります。

NF-κBデコイオリゴ核酸

当社では、生体内で免疫・炎症反応を担う遺伝子群のスイッチ『転写因子NF-κB』に対する特異的な阻害剤『NF-κBデコイオリゴ』を設計し、NF-κBの活性化による過剰な免疫・炎症反応を原因とする疾患の新しい治療薬として研究開発しています。

椎間板性腰痛症は、椎間板変性などに起因した慢性的な腰痛疾患で、NF-κB デコイオリゴは病態因子の産生を抑制することが確かめられ、慢性腰痛に対する鎮痛効果と共に、椎間板変性に対しても有効な可能性がある新しいタイプの腰痛治療薬として期待されます。

DNA治療ワクチン

当社の遺伝子医薬(DNAプラスミド製剤)に関する研究開発で蓄積された創薬研究ノウハウと開発技術を活かした新しいタイプの遺伝子医薬としてDNAワクチンの研究開発プロジェクトを進めています。DNAワクチンは、DNAプラスミドで発現させた抗原に対する液性免疫を誘導して標的分子の作用を中和することで治療効果を発揮します。