本領域は、3つの計画研究と、領域の中核を担う総括班で構成されます。
DDS・生体材料学、生成AI・データサイエンス、ペプチド科学。異なる研究分野の研究者が「細胞内シャトル」という共通の構想のもとに集まり、それぞれの視点と技術から、細胞内分子輸送の理解と制御に挑みます。

A01|シャトル実装班

研究代表者
持田 祐希
川崎市産業振興財団 ナノ医療イノベーションセンター 副主幹研究員
東京科学大学 総合研究院 講師
Email:mochida.y.0ee7 [at] m.isct.ac.jp
細胞内シャトルを、使える技術へ。
細胞内シャトルという構想を、生命科学や創薬で利用できる分子技術へと発展させる班です。DDS・生体材料学を基盤に、分子基盤の構築から生体内での評価までを担い、領域全体の実装を支えます。
研究のねらい
細胞内シャトルの技術基盤を築き、細胞から組織・個体、さらに創薬へと展開するための実装技術を切り拓きます。
主な研究テーマ
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- 細胞内シャトルの分子基盤を構築する 細胞内の分子輸送へ介入するための分子基盤を構築します。狙い通りの場所へ運ばれたか、狙い通りの相手と出会えたか。細胞レベルでの検証を通じて、意図した通りに分子を動かせる技術を目指します。細胞内シャトルという新しい概念を、研究現場で扱える道具へと育てます。
- 細胞・組織・個体へ展開する 細胞レベルで得られた成果を、組織、そして個体へと広げます。全身に投与された分子が、目的の細胞に届き、その内側で働くには何が必要か。細胞の外と中で起こることを一続きに捉え、その分子要件を明らかにします。どの階層でも利用できる技術へと発展させます。
- 生命科学・創薬への応用を検証する 分子の量ではなく、その居場所を変える。細胞内分子輸送への介入によって、生命現象をこれまでとは異なる角度から捉え、動かせるかを検証します。あわせて、既存の手法では届かなかった医学課題を対象に、細胞内シャトルによる新しい治療の可能性を探ります。
A02|シャトル設計AI班

研究代表者
林 周斗
東京科学大学 総合研究院 准教授
川崎市産業振興財団 ナノ医療イノベーションセンター 特任研究員
Email:yokoo [at] nihs.go.jp
分子輸送の選択性を、AIで設計する。
細胞内シャトルに必要な分子認識を、計算科学から生み出す班です。生成AIと分子シミュレーションを基盤に、これまでの分子探索とは異なるアプローチで、目的の細胞や分子を識別する分子の設計に挑みます。
研究のねらい
標的となる細胞や分子を見分ける分子を、計算科学から設計するための研究基盤を構築します。
主な研究テーマ
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- 細胞を識別する分子を設計する
私たちの体を形づくる、多種多様な細胞。そのなかから、狙った細胞だけを見分ける分子を、計算の力で設計します。生成AIが設計した分子を、分子シミュレーションによって磨き上げ、細胞内シャトルに細胞選択性を与えます。 - 標的分子を認識する分子を設計する
ひとつの細胞の内側で働いている、数え切れないほど多くの分子。そのなかから、狙った分子だけを見つけ、結合する分子を設計します。標的分子の立体構造を手がかりに、分子同士がどこで、どのように結合するのか、計算で読み解く。そうして、これまで捉えることが難しかった標的へも、分子設計の射程を広げます。 - AIによる分子設計基盤を高度化する
「分子を探す」から「分子をつくる」へ。生成AIの創造力と、分子シミュレーションの精密さを掛け合わせ、細胞内シャトルに必要な分子を、計算からかたちにする設計手法を構築します。より速く、より正確に、より使いやすく。新しい分子の誕生を支える基盤を整備します。
A03|シャトル機能開拓班

研究代表者
横尾 英知
国立医薬品食品衛生研究所 有機化学部 室長
川崎市産業振興財団 ナノ医療イノベーションセンター 客員研究員
Email:hayashi.s.b51f [at] m.isct.ac.jp
ペプチドから、細胞内輸送の新しい機能を拓く。
ペプチドがもつ多様な機能から、細胞内シャトルの可能性を広げる分子機能を開拓する班です。ペプチド科学を基盤に、効率よく創製・評価できる環境を整え、細胞内の分子輸送に関わる新しい働きを探索します。
研究のねらい
ペプチドの創製・評価を通じて、細胞内分子輸送を支える新しい機能を見いだし、細胞内シャトルへ展開します。
主な研究テーマ
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- ペプチドの創製・評価基盤を構築する
ペプチドは、わずかな配列の違いで働きが大きく変わります。多様なペプチドを効率よく創り、その働きを並行して見極める研究基盤を整えます。新しい分子機能を迅速に探索できる土台をつくります。 - 細胞内輸送に関わる機能を探索する
細胞の中で、分子はどこへ向かい、どこに留まるのか。その動きを左右するペプチドの働きを探索します。天然の配列がもつ機能にとどまらず、化学の力で加えられる性質にも目を向け、これまで知られていない機能を掘り起こします。 - 見いだした機能を分子制御へ展開する
発見をそこで終わらせず、新たに見いだしたペプチド機能を、細胞内シャトルや細胞内分子輸送の制御へと展開します。基礎的な知見を分子技術の形にまとめ直し、新しい生命科学・創薬技術につながる可能性を探ります。
X00|総括班
総括班は、本領域の中核を担う組織です。3つの計画研究を束ね、領域全体の研究推進、研究環境の整備、企画・広報、そして領域内外の連携を担います。異なる研究分野の研究者が交流し、細胞内シャトルから新しい分子輸送研究が育っていくための環境とコミュニティを形成します。
研究代表者
持田 祐希
研究分担者
林 周斗、横尾 英知

外部アドバイザー
各分野の第一線を歩んでこられた専門家に、研究の進め方から領域の育て方まで助言をいただいています。
- 島﨑 眞(川崎市産業振興財団 ナノ医療イノベーションセンター)
- 片岡 一則(川崎市産業振興財団 ナノ医療イノベーションセンター)
- 大上 雅史(東京科学大学 情報理工学院)
- 大庭 誠(京都府立医科大学 大学院医学研究科)
- 上村 みどり(CBI研究機構 量子構造生命科学研究所)
- 星野 歩子(東京大学 大学院新領域創成科学研究科)
共創パートナー
本領域では、細胞内シャトルを起点に、分野を越えた研究者・企業・行政・学協会との連携を広げていきます。
