NanoBio First 最先端研究開発支援(FIRST)プログラム 「ナノバイオテクノロジーが先導する診断・治療イノベーション」 ナノバイオ・ファースト Eglish

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プロジェクト概要

実施状況 2010年度

研究の実施状況

 「ナノ診断システムの創成」では、落谷が供与したmiRNA精製、検出に関する技術・試料を用いて、体液試料前処理ならびにmiRNA検出技術を研究した。前者では、マイクロ流体デバイスを用いた単一ナノベシクル計測、エキソソーム分離技術を開発した。後者では、ナノ粒子を用いた非架橋凝集法によるmiRNAの同定や、マイクロアレイを用いる光学的検出法による3pM~1nMのmiR-141の定量に成功。電位計測方式では10チャネル電極アレイによるハイブリダイゼーション検出を達成した。
 「ナノDDSの創成」においては、がんの精密診断のためのナノデバイスに関して、ナノデバイスの治療効果を画像診断によって追跡する診断・治療一体化システムの概念を実証した。また制がん剤内包ナノデバイスに関して、適応拡大のための非臨床試験を実施し、難治がん治療の実現に向けたナノデバイスのサイズの最適化とさらなる機能化(リガンド分子の搭載、pH応答性の賦与)を行った。さらに、siRNA内包ナノデバイス並びに中空型ナノデバイスに関して、構成高分子の分子修飾と最適化を行い、それらの一部に関してin vivoにおける有効性を明らかにした。
 「ナノ低侵襲治療システムの創成」は、浅部病変のナノデバイス精密ナビゲーション治療に関して光増感剤内包ナノデバイスの構成高分子の分子修飾と最適化を行った。また光応答型制がん剤内包ミセルに関して、in vivoでの有効性を明らかにした。一方、深部病変のナノデバイス精密ナビゲーション治療に関して、光増感剤内包ナノデバイスを開発する一方で、超音波照射システムの照射回路に関する研究を行った。 
 「ナノ再建システムの創製」では、ナノDDSの徐放を制御できる組織誘導型インプラントデバイスの創製を目的に、デバイスにおけるナノDDSの配置法とこれらの相互作用の検討を行った。この検討を基にした試作品も作製し、実際に埋植するデバイスの製造手順を確認すると同時に、デバイスを評価する動物モデルの確立も行った。また、ナノDDSに搭載するシグナル因子の検討から、骨・軟骨分化を強力に誘導する数種の低分子化合物を同定した。
 全サブテーマで共通的に検討された「社会還元推進研究」では、実用化ロードマップの着実な遂行のため、薬事の専門家からのヒアリング調査を実施し、今後開発されうる製品に関して審査・規制の観点から想定される問題点の洗い出しを行った。

助成金の使途


助成金の受領状況(累計)
(単位:円)
合計 経費A 経費B 経費C  
①交付決定額 3,415,000,000 2,847,000,000 284,000,000 284,000,000  
②既受領額(前年度迄の累計) 634,203,000 534,590,000 46,285,000 53,328,000  
③当該年度受領額 545,239,000 465,990,000 32,765,000 46,484,000  
④(=①-②-③)未受領額(累計) 2,235,558,000 1,846,420,000 204,950,000 184,188,000  
⑤既返納額(前年度迄の累計) 0 0 0 0  


当該年度の収支状況
(単位:円)
合計 物品費 旅費 謝金・人件費等 その他


A
①収入 1,000,588,102 637,402,151 25,716,496 190,612,860 146,856,595
②執行額 585,237,650 291,228,177 17,914,751 164,328,153 111,766,569
③(=①-②)未執行額 415,350,452 346,173,974 7,801,745 26,284,707 35,090,026


B
①収入 79,054,567 15,300,999 380,047 39,292,274 24,081,247
②執行額 64,672,189 10,081,966 35,868 41,807,037 12,747,318
③(=①-②)未執行額 14,382,378 5,219,033 344,179 -2,514,763 11,333,929


C
①収入 99,817,202  
②執行額 92,754,789  
③(=①-②)未執行額 7,062,413  
総収入
(経費A+B+Cの①の合計)
1,179,459,871  
総執行額
(経費A+B+Cの②の合計)
742,664,628  
総未執行額
(経費A+B+Cの③の合計)
436,795,243  

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