実施状況 2011年度
研究の実施状況
サブテーマ1では、診断のための標的マイクロRNA候補の探索と診断デバイスの開発を行った。
前者では、前立腺がんと前立腺肥大の鑑別を可能にするマイクロRNAのコホート検証を進めるとともに乳がんの診断マーカーの候補を同定した。
後者では、特に、マイクロアレイによる高感度ハイブリダイズ検出技術、金属化合物電極による電位計測方式検出の高精度化、
新規マイクロバルブの開発で重要な成果が得られた。
サブテーマ2では、がんの精密診断のためのMRI造影剤内包ナノデバイスを構築し、
in vivoにおける有用性を明らかにした。制がん剤内包ナノデバイスに関しては、リンパ節転移への集積効果を明らかにした。
また、制がん剤およびsiRNA内包ナノデバイスにペプチドリガンドを搭載することによって固形がんへの集積効率を著しく高めることに成功した。
さらに、中空型ナノデバイスに関して、酵素を固形がん選択的にデリバリーし、酵素反応を利用して腫瘍イメージングを行うことが可能であること明らかにした。
サブテーマ3では、低分子量光増感剤を搭載可能なナノデバイスを開発し、物理化学的特性ならびにin vitroにおける光力学治療(PDT)効果を明らかにした。
また、医療機器に関して、管腔臓器がんに対する内視鏡下PDTと深部がんに対する音響化学療法(SDT)のためのデバイスならびに光および超音波照射条件の最適化を行った。
サブテーマ4では、組織再建用生理活性物質の候補物質の絞り込みを行う一方で、インプラントデバイスに生理活性物質内包ナノデバイスを搭載するために最適条件を検討した。
また、インプラントデバイスの活性を失わない滅菌法を確立し、デバイス移植時の操作性の向上に成功した。
一部のインプラントデバイスに関しては動物実験によりその有用性を確認することができた。
以上のように、本年度は、ほぼ当初計画どおりに研究を進めることができた。
助成金の使途
助成金の受領状況(累計) (単位:円) |
合計 | 経費A | 経費B | 経費C | |
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①交付決定額 | 3,415,000,000 | 2,847,000,000 | 284,000,000 | 284,000,000 | |
②既受領額(前年度迄の累計) | 1,179,442,000 | 1,000,580,000 | 79,050,000 | 99,812,000 | |
③当該年度受領額 | 796,755,000 | 662,180,000 | 68,520,000 | 66,055,000 | |
④(=①-②-③)未受領額(累計) | 1,438,803,000 | 1,184,240,000 | 136,430,000 | 118,133,000 | |
⑤既返納額(前年度迄の累計) | 0 | 0 | 0 | 0 |
当該年度の収支状況 (単位:円) | 合計 | 物品費 | 旅費 | 謝金・人件費等 | その他 | |
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経 費 A |
①収入 | 1,077,549,640 | 638,230,900 | 37,532,657 | 242,954,702 | 158,831,381 |
②執行額 | 964,151,978 | 582,618,834 | 22,511,925 | 238,893,139 | 120,128,080 | |
③(=①-②)未執行額 | 113,397,662 | 55,612,066 | 15,020,732 | 4,061,563 | 38,703,301 | |
経 費 B |
①収入 | 82,902,128 | 8,019,080 | 884,281 | 40,823,888 | 33,174,879 |
②執行額 | 57,643,828 | 1,223,367 | 95,730 | 43,073,766 | 13,250,965 | |
③(=①-②)未執行額 | 25,258,300 | 6,795,713 | 788,551 | -2,249,878 | 19,923,914 | |
経 費 C |
①収入 | 73,119,274 | ||||
②執行額 | 58,199,040 | |||||
③(=①-②)未執行額 | 14,920,234 | |||||
総収入 (経費A+B+Cの①の合計) |
1,233,571,042 | |||||
総執行額 (経費A+B+Cの②の合計) |
1,079,994,846 | |||||
総未執行額 (経費A+B+Cの③の合計) |
153,576,196 |